530 LC直列回路の過渡特性を知る
◆理論背景・目標
共振回路過渡特性は,共振のもう一つの特徴「発振現象」を観察しうる特性である.
周波数特性での大きなピークを持つ共振とは違うが,同じ原理が働いている.このことは共振という働きを理解する手助けとなる.
理解しにくい事柄は参考書やWeb等で!
◆実験内容
※何のためのこの実験を行うのかを理解して取り組むこと
以下のような項目が掲載されている.
概要・回路・実験装置・条件・準備,実験手順
実習課題・検討課題
◆LC過渡特性で得られる値
検討課題も含め,以下の通り.
LC回路の時定数$ \tau :測定
インダクタンス$ L :算出
共振周期$ T:観測値
→ 共振角速度$ \omega_0(≒共振周波数$ f_0):算出
上記の値から$ Q_0:算出
※この$ Q_0とf特で得られた$ Q_0は,真値は同じ
→ でも誤差は出る!なぜ? → 考察!
コイルの内部抵抗$ r':算出
【まとめ】
実験の結果,つまり実習課題および検討課題で得られた数値を整理する.
※表形式にまとめよ.
【考察】
本テーマで得られた結果(数値を中心に)を考察する.
まとめたデータやグラフをよく眺める.
→ 気になること,ひっかかることを一つでも見つける.
※例:計測した値,算出した値の誤差について
→ そこに注目してさらに詳しく調べる.
※一つの事を集中して考える方がよい
→ どういう原理が働いているのか/なぜそうなっているのか?を推測する
→ それを確認するにはどういう実験をすればよいかを考案する
例:$ L, R, Cの値を変えたら何がどう変化するか?
△Hint△精度について
このサブテーマは比較するべき項目が少ないため,論点が絞られる.
主たる論点は「精度」であろう.
たとえば$ \omega ,L,Qの理論と実測の差,$ RC回路の過渡応答特性との共通点と違いなど,素子単体の精度もさることながら,計測系全体の精度を検討する必要があるだろう.
☆☆レポート作成のポイント☆☆
レポートのために何が必要がまとめておく.
◆1◆角周波数$ \omega ← 波のピーク間隔$ aとピーク個数$ n(5~10個)の平均周期$ Tから算出
◆2◆時定数$ \tau_{(c)} ← ピーク包絡線より$ v_2=vmax\times 37\%の時刻
◆3◆インダクタンス$ L ← $ \omega_0と$ C_{(a)}より算出
◆4◆交流抵抗$ r' ← 時定数$ \tauと$ Lより算出
◆5◆$ Q_{0(a)}値 ← $ \tauと$ \omega_0より算出
◆6◆共振周波数$ f_{0(t)} ← 周期$ Tより算出
◆注意
この実験の結果/考察 は 本テーマの主課題の答えではない
テーマ主課題にどう対応させるかは自分たちで考える!
以上.
2024/4/8